データ活用をし、要件定義業務の2割を削減。要求職場とのコミュニケーションの質を上げ、市場に適した求人要件を設定
▼ 2022年6月27日に公開した記事です ▼
富山県を拠点にグローバルにものづくりを展開
まずは貴社の事業についてお聞かせください。
高橋さん:YKKグループは、「ファスナー」のリーディングカンパニーであるYKKと、住宅・ビル用の窓などの建材事業を担うYKK APを中心に、世界約70の国/地域で事業を展開しており、国内だけでも約18,000名、海外を含めると約44,000名の従業員が働いています。
2016年から富山県黒部市に本社機能の一部を移転しており、現在黒部市には研究・開発部門や製造拠点のほか、人事や経理などの管理部門の機能を置いています。
高橋さんのご経歴や担当業務をお聞かせください。
高橋さん:私は2020年に新卒で入社をし、1年間の研修期間を経て「人事部・人財開発グループ」に配属されました。現在は新卒入社社員の採用・教育と技術・技能職の方の中途採用を担当しています。
地方で母集団が少ない。市場感の見極めにも課題
HR forecaster導入前には、採用面でどのような課題がありましたか?
高橋さん:私が採用を担当している技術・技能職の勤務地が、富山県黒部市にあることで、採用にも難しさを感じています。首都圏に比べ人口が少ないので、弊社に興味がある方やU・I・Jターンを希望する方、地方でスローライフや趣味を楽しむために移住してくる方に限定され、母集団はかなり少なくなります。その中で要件に合う人材を採用する難易度も必然的に上がってしまいます。2021年度はキャリア採用の要望は全体で約60名でしたが、実際に採用に至ったのは半数程です。
そんな中で、職場からの採用の要求に対して、市場にどのような人材がいるのか瞬時に把握できないことで、人材の充足までに時間がかかるという点も課題になっていました。以前、職場からの要件をそのままエージェントに伝えてしまい、応募が来ないまま市場にいない人物を1カ月以上も探し続ける、といったこともありました。
職場の採用担当者もこれまで採用を経験してきているがゆえに、過去の採用実績に基づいて要件を提示されることもあります。「昔はこういう人が採用できた」という要件をそのまま受け入れて、最新の状況にアップデートできていなかった、というのも課題だったと思います。
HR forecasterはエージェントの代わりに市場感を数値で示してくれる
HR forecaster導入のきっかけを教えてください。
高橋さん:HR forecaster導入前は、要件定義のたびに、エージェントに対して転職市場の動向を確認するという工数がかかっていました。求人をかけるまでにエージェントとのやり取りが度々発生することで充足までの時間が遠のくなど、時間的なロスが大きいと感じていたことが一つのきっかけです。
また、HR forecasterは無料で利用できるというのも導入の決め手になりました。無料なら社内稟議も通しやすく、導入までがスムーズである点も決め手の一つになりました。
適切な人財要件定義までの時間を2割削減。業務効率化も
実際にHR forecasterを導入してみて、使用感はいかがですか?
高橋さん:HR forecasterは、要件を設定するとdodaが蓄積した100万件以上の転職データをもとに、年収や採用にかかるまでの期間などを数値として提示してくれます。これによって、これまではたびたびエージェントとやり取りしながら行ってきた要件定義が、自分達だけで行えるようになりました。また、現場の担当者とのすりあわせの際も、「この要件では難しいのではないか」といった目線あわせがしやすくなったと感じます。
採用を進めていると、一度要件定義を行った後に応募状況にあわせて再定義をすることも多々あります。その際もHR forecasterを活用することで、これまで実施していたエージェントと職場の担当者との三者面談の回数も削減できました。
要件定義ができたらスムーズにエージェントと連携できる点も良いですね。
HR forecasterを導入して、どのような効果を感じていますか?
高橋さん:以前は一旦要件を定義し1カ月ほど採用を行ってみて、充足に至らなかった場合はエージェントとのすりあわせをふまえて要件を再定義し、求人をかけるというステップを踏んでいました。HR forecasterを導入して、募集の初期段階から市場感に沿った要件定義ができ、エージェントに確認する工数が削減できたと感じています。その結果、エージェントとの打ち合わせの回数も減ったことから、適切な要件定義にかかる工数を2割ほど削減できております。
また、当社ではキャリア採用だけでなく「社内公募」も活用した社内での人材の充足に取り組んでいます。HR forecasterを活用し、最適な充足方法の見極めにも使用したいと考えております。
さらなる効率化により、採用戦略や企画立案など新たな挑戦に時間を使いたい
最後に、HR forecasterに期待することや、今後の活用方法などをお聞かせください。
高橋さん:世間的にも、転職は当たり前の時代となってきており、当社でもキャリア採用者の要求が増えています。今でもHR forecasterの活用によって時間や工数が削減できていますが、今後はさらに業務効率化につなげていきたいですね。
そうやって削減できた時間を、採用戦略や企画立案に充てたり、自分が経験したことない業務に挑戦したりすることで、自身の成長に繋がり、ひいては当社にとっても大きなプラスになると考えています。
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